オペラ、オペレッタ、そしてミュージカル 2005/9/6 朝晩の風が何だか心地よくなってきたかな・・・と感じていると子供たちも夏休みが終わり新学期がはじまりました。もう9月になったんですね。さて、今回はオペラ、オペレッタ、そしてミュージカルについて書いてみる事にしました。
まず、オペラもオペレッタもミュージカルも音楽と歌とお芝居があるという点を考えると全く同じものだと言っても良いでしょう。舞台があって大道具や小道具などの舞台美術、衣装や照明も使用しますので総合芸術とも言われています。ひとつの公演をするには大勢の人たちが出演するとともに大勢の人たちが裏方さんとして活躍します。そして莫大な費用がかかってしまうという事です。
オペラもオペレッタもミュージカルも公演するのはとても大変な事なんです。 では、オペラ、オペレッタ、ミュージカルについて私の個人的な考えを含めてもう少し詳しく書いてみましょう。 まず、一番古典的なものがオペラで日本語では歌劇という意味なんです。いわゆる声楽というアカデミックな発声方法のトレーニングを受けた特別な歌い方で演技もしてしまうのがオペラですね。
「すごい声だね!」「どこから声を出してるの?」「コロコロ良く転がる声だね!」・・・など感想を聞きますが 良くも悪くもそれがトレーニングを受けたオペラ歌手の歌い方なんです。
また、オペラの作品は役によって声種が違います。ソプラノ(女性の高い声)、アルト(女性の低い声)、テノール(男性の高い声)、バス(男性の低い声)と大きく4種類の声種があり、オペラの楽譜には役ごとに声種が記載されているわけです。 あとは、マイクは使用しません。最近は公演会場やバランスを考えて舞台前にマイクを置く事が増えてきていますが、オペラは基本的にマイクを使用しない生声で歌っています。やはり、オペラは歌が重要という事になりますね。歌手の出来栄えが評価の対象とされるというわけです。 オペラの次にやってくるのがオペレッタです。日本語では喜歌劇と言われます。 古典的なオペラよりも親しみやすい内容で台詞(セリフ)の部分が比較的多いのが特徴ですね。
19世紀終〜20世紀中頃にオッフェンバックやヨハン・シュトラウス2世、レハール、カールマンなどの作曲家が多くの作品を発表しオペレッタの黄金時代、白銀時代と言われていたそうです。 「こうもり」「メリーウィドウ」「チャルダーシュの女王」はオペレッタの三大名作と言われています。曲も聴けばきっと知ってる曲が多いと思いますよ。
オペレッタ作品の数々はオーストリアのウィーンやフランスのパリ、ハンガリーといった場所に結び付いた土着舞台芸術のように感じられます。
日本でも上演される機会が多くなってきていますが、台詞が多いため日本のオペラ歌手の場合はなかなか歌唱と台詞のバランスに違和感がある場合が多いような気がします。自分自身技術を棚に上げて言わせていただくならば歌唱音楽稽古と同じように台詞稽古の時間も費やすべきだなぁ・・・。
さて、いよいよミュージカル。 オペレッタがアメリカへ渡ってより大衆的になったものが今のミュージカルと言われています。最近ではテレビを見てても良くミュージカルという言葉を耳にしたり目にしたりします。それは、役者さんやタレントさん達もがミュージカルに出演しているからですね。と考えると、オペラが「歌いながら演技もする。」に対してミュージカルは「演技をしながら歌も歌う。」なのかも知れません。誰にでもすぐに覚えられるメロディーや口ずさめる曲がミュージカル作品の中にはたくさんあります。
オペラやオペレッタとの一番の違いはミュージカルはマイクを使用するという事です。今のマイクはとても性能が良く小型化されていてマイクをつけているかどうかわからないくらいの小さな物があります。
古典的なオペラやオペレッタよりも親しみやすい内容で演劇的要素とバレエやダンスなども取り入れたミュージカルはエンターテイメントな総合芸術なのかも知れません。 いろいろ書きましたがオペラもオペレッタもミュージカルも素晴らしい舞台芸術です。素敵な音楽がいっぱいあるし、いい歌もたくさんあります。ぜひぜひ一度は生の舞台を体感してみて下さい。
ちなみに私は11月28日(日)にモーツァルトの有名なオペラ「フィガロの結婚」、12月10日(土)にはオペレッタの名作「こうもり」、12月11日(日)にはミュージカルのオリジナル作品と三つの舞台に出演します。
全部観に来ていただくとオペラとオペレッタ、ミュージカルのそれぞれの違いがよ〜く理解できると思いますよ。
ご来場をお待ちしています!
第三回は私の音楽人生を書いてみます。
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